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ビルハイベルズの「感染力の強いクリスチャンになる」読みました


父の書斎には質の高い本があふれています。


最近はそんな父の本棚から「借りて、読む→返す→感謝」(無料)というパターンを繰り返しています。



「本棚はその人の肖像画」
「本棚はその人の肖像画」


ついこの間借りて読んだ本がグレートでしたので、今日はその内容を簡単にシェアします。


タイトルは「感染力の強いクリスチャンになる」です。(著者名:ビルハイベルズ&マーク・ミッテルバーグ 出版社:福音社 出版年:2004年)






本書には全体を貫く一つの公式があります。


HP(High Power)+CP(Close Proximity)+CC(Clear Communication)=MI(Maximum Impact)

という公式です。


この公式の源は、イエス様が山上の説教で用いられた2つの要素にあります。


すなわち「塩」と「光」です。(マタイ5:13~14)


‘’あなたがたは地の塩です。もし塩が塩気をなくしたら、何によって塩気をつけるでしょうか。もう何の役にも立たず、外に投げ捨てられ、人々に踏みつけられるだけです。あなたがたは世の光です。山の上にある町は隠れることができません。(マタイ5:13~14)’’

イエス様がなぜ「塩」という比喩をお用いになったのなったのか、どのような意味で言ったのか。本書の著者であるビルハイベルズは「簡単に言ってしまえば、答えはわかりません!」と正直に告白しています。(ビルハイベルズのそこが好き!)一般に言われるのは、塩が喉の渇きを強めるように、クリスチャンが未信者に対して興味を抱く、つまり渇くということ。また、クリスチャンが裏表のない大胆な信仰生活を送る時、塩が食べ物の味を引き立てるように、一見過激な考え方や挑戦で、人々の目を覚まさせ、未信者の人生に味をつけるということ。さらに、クリスチャンがキリストをあがめる生活を送る時、彼らは塩が腐敗を防ぐのと同じように、社会の倫理的な腐敗、妊娠中絶、環境破壊、人種差別、家庭崩壊などの諸問題を食い止める役割を果たすということです。ビルハイベルズはイエス様が塩という言葉を用いられた時、これらのどれもイエス様の念頭にあったと考えています。しかしもっと考えるなら、イエス様が塩という比喩をお用いになった理由が見いだせるとして2つの考えを述べています。一つは、塩が最大限の効果を発揮するには、それだけの影響を及ぼす「効力」を備えていなければならない、ということ。二つ目は、影響を及ぼすためには、その対象となるものに「接近」しなければならない、ということです。(塩の入ったビンがテーブルの上に置いてあるだけでは意味がなく、それをサラダにふりかけなければ、つまり「接近」させなければならない)イエス様が塩という比喩をお選びになったのは、このように、塩が「効力」を備え、「接近」する必要があるからなのかもしれません。そしてこの2つの考え方こそ、本書を貫く公式の最初の2つの部分です。


HP(塩)+CP(塩)+CC(光)=MI(最大限の感化)

HP(High Power)の意味は「強い効力」、CP(Close Proximity)の意味は「接近」です。私たちが神の家族に加わっていない人々にMI(Maximum Impact)「最大限の感化」を及ぼそうとするなら、HP「強い効力」が必要です。つまり、誰もがキリストの御力と御臨在を否定できないほど、私たちの生活の中に主の強い影響力が凝縮されなければならないということです。それに加えて、私たちは多くの人々にCP「接近」しなければなりません。キリストの感化を及ぼすために、伝道したいと思っている相手に「接近」する必要があるのです。

そして公式のもう一つの要素、CC(Clear Communication)はイエス様のたとえ話にある「光」の比喩から導き出されます。すなわちCCとは福音の「明瞭な伝達(Clear Communication)」のことです。期待通りの働きを「光」にさせるには、覆いをかけたり、人目につかない場所においたりしてはならない、とイエス様はマタイによる福音書5:15、16でおっしゃっています。私たちが神様の望んでおられる強い感化力を身につけるためには、福音のメッセージを完璧に理解し、それを簡潔明瞭に伝達できなければなりません。クリスチャンが塩気のきいた生活を送ること、強い感化力をもって人々と親密に交わること、は必要条件なのですが、それだけでは十分と言えないのです。神様は、私たちがそこで立ち止まることを望んでおられません。なぜなら、そのままでは人々が滅びてしまうからです。福音のメッセージを誰にでも理解できるわかりやすい言葉に置き換えて伝えることCC「明瞭な伝達」が、私たちにとって絶対条件なのです。


HP「強い効力(感化力)」+CP「接近」+CC「明瞭な伝達」=MI「最大限の感化」

強い感化力、密接な交わり、そして、端的な真理の呈示があり、聖霊が働いてくださるところならどこででも、神様にとって本当に大切なもう一人を救いに導く影響を私たちは及ぼすことができるのです。


ビルハイベルズはこの公式の各項を強化するために一つ一つをもっと掘り下げて探求する必要があるとして、本書の各部でそれぞれの項を解説しています。


気になった方はAmazonで本書を手に入れてビルハイベルズの興味深い解説をじっくり読んでみてください。




終わりにおまけ(本書で印象深かったビルハイベルズの言葉から厳選5つ)


「私たちクリスチャンの行動は、私たち自身の救いを手に入れることとは関係がありませんが、別の誰かを救うために神様がそれをお用いになることはあるのです。私たちの行動は本当に重要であり、これは私たちが気づかっている人々の永遠に影響を与えるのです。」ビルハイベルズ


「私たちが生活の一部を友達に差し出すとき、イエス様は人間の代わりに犠牲となってご自分の命を捨てられた、という私たちの主張は彼らにとってはるかに理解しやすいものとなるでしょう。」ビルハイベルズ


「彼らは、遠回しな言い方をせずに語ってくれたあなたに敬意を表明するだろう、と私は信じています。彼らは、納得のいく話を探し求めてきたのであり、しかもそのような話を本気で信じている人から聞きたいと思っているのです。」ビルハイベルズ


「心に愛を持って、一つ大きく深呼吸をし、相手の目をまっすぐに見つめ、そしてストレートに語りましょう。あとは、神様がしてくださることを見守るだけです。」ビルハイベルズ


「要するに、クリスチャンになるというのは、死ぬための最高の方法であると共に、生きるための最高の方法でもある、と聖書は教えているのです。私たちは、友人や知人がこの点を理解し、自然な恐れに打ち勝てるよう、手助けしなければなりません。」ビルハイベルズ

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